配偶者の不倫が発覚した際、多くの方が慰謝料請求を考えます。しかし、「慰謝料はどれくらい請求できるのか?」「どのように請求すれば成功するのか?」といった疑問を抱く方も多いでしょう。
本記事では、不倫の慰謝料請求の相場と、成功させるための証拠の集め方や手続きの進め方を詳しく解説します。
1. 不倫の慰謝料とは?
不倫の慰謝料とは、配偶者が配偶者以外の異性と肉体関係を持つことで、精神的苦痛を受けた配偶者が請求できる損害賠償金のことです。
① 慰謝料を請求できる条件
以下の条件を満たす場合、慰謝料を請求できます。
- 配偶者が肉体関係を伴う不倫(不貞行為)をした
- 婚姻関係が破綻していない状態で不倫が行われた
- 精神的な苦痛を被ったことが明らかである
単なる食事やデートだけでは、不貞行為と認められないため慰謝料請求は難しくなります。
2. 不倫の慰謝料の相場
慰謝料の金額は、不倫の状況によって変動します。
① 慰謝料の目安(2025年最新)
不倫の状況 | 慰謝料の相場 |
---|---|
婚姻関係が継続する場合 | 50万~100万円 |
離婚に至った場合 | 200万~300万円 |
不倫が長期間にわたる場合 | 300万~500万円 |
不倫相手が配偶者と結婚した場合 | 500万円以上 |
② 慰謝料の増減要因
慰謝料の金額は、以下の要因で増減します。
- 不倫の期間(長期間にわたる場合、金額は増加)
- 婚姻関係の破綻度(離婚した場合、金額は増加)
- 子どもの有無(子どもがいる場合、金額は増加)
- 不倫相手の認識(既婚と知りながら関係を持った場合、金額は増加)
3. 慰謝料請求を成功させるための証拠の集め方
慰謝料請求を成功させるには、確実な証拠が必要です。
① 法的に有効な証拠
- ラブホテルや自宅での不貞行為を示す写真・動画
- 浮気相手とのLINE・メールのやり取り
- 探偵による調査報告書
- 不倫相手との宿泊・旅行の記録
- 配偶者の発言を録音した音声データ
② 証拠を集める際の注意点
- 違法な手段(盗聴・ハッキング)で得た証拠は無効
- 探偵事務所を利用すると、より確実な証拠を得られる
4. 慰謝料請求の手続き
① 示談交渉
まずは、不倫相手や配偶者と話し合い、示談で解決を目指します。
- 内容証明郵便で慰謝料請求を通知
- 相手が支払いに応じれば、公正証書を作成
② 調停を申し立てる
示談がまとまらない場合、家庭裁判所に調停を申し立てることができます。
- 裁判所の調停委員が仲介し、解決を目指す
③ 裁判での請求
調停でも合意できなかった場合、裁判で慰謝料請求を行います。
- 証拠を提出し、裁判所に判断を委ねる
- 裁判所の判決に基づき、慰謝料を請求
5. 慰謝料請求を成功させるポイント
① 確実な証拠を確保する
証拠が不十分だと、裁判で慰謝料請求が認められない可能性があります。
② 内容証明郵便を送る
慰謝料請求の意思を明確に示すため、内容証明郵便を送付しましょう。
③ 交渉は冷静に進める
感情的にならず、法的根拠をもとに冷静に交渉を進めることが重要です。
④ 弁護士を活用する
慰謝料請求は専門的な知識が必要なため、弁護士に相談するのが望ましいです。
まとめ
不倫の慰謝料請求を成功させるためには、以下のポイントを押さえましょう。
- 慰謝料の相場は50万円~300万円
- 確実な証拠(LINE・写真・探偵報告書など)を用意する
- 示談交渉・調停・裁判の順で進める
- 弁護士を活用し、スムーズな解決を目指す
慰謝料請求は証拠が鍵となるため、慎重に準備を進めましょう。