配偶者からのモラルハラスメント(モラハラ)やドメスティックバイオレンス(DV)が原因で離婚を考える場合、適切な証拠を集めることが重要です。
離婚をスムーズに進め、法的に有利な立場を確保するためには、証拠をしっかりと確保し、計画的に行動する必要があります。
本記事では、モラハラ・DVが原因で離婚を考える際の証拠の集め方、対策、離婚手続きの進め方を詳しく解説します。
1. モラハラ・DVとは?
① モラハラとは?
モラハラ(モラルハラスメント)とは、言葉や態度で相手を傷つける精神的虐待を指します。
- 暴言や侮辱的な発言
- 無視や支配的な態度
- 経済的支配(生活費を渡さない)
- 過度な束縛や監視
② DV(ドメスティックバイオレンス)とは?
DVとは、身体的・精神的・経済的な暴力を含む虐待行為です。
- 殴る・蹴るなどの身体的暴力
- 性的強要
- 生活費を一切渡さない
- 外出を制限する・携帯を取り上げる
どちらも法的に離婚理由として認められる場合があります。
2. 離婚を有利に進めるための証拠の集め方
離婚調停や裁判でモラハラ・DVを証明するためには、客観的な証拠を集めることが不可欠です。
① 証拠の種類
- 暴言や脅迫の録音・録画
- 身体的DVの写真・診断書
- メールやLINEのスクリーンショット
- 日記・メモ(被害内容を記録)
- 警察・シェルター・カウンセリングの相談記録
② 証拠の集め方
- スマートフォンの録音アプリを使用
- LINEやメールのやり取りをスクリーンショットで保存
- DVの際のケガは病院で診断書を取得
- モラハラの発言は日記に詳細を記録
3. モラハラ・DVの被害から逃れるための対策
① すぐに安全を確保する
- DVが深刻な場合、警察やDVシェルターに避難する
- 親や友人の家に身を寄せる
② DV保護命令を申し立てる
- 裁判所に接近禁止命令を申請
- 暴力を受けている場合は退去命令を申し立てる
③ 警察や専門機関に相談する
- 警察に相談し、記録を残す
- 自治体のDV相談窓口を活用
- カウンセリングや弁護士の相談を受ける
4. モラハラ・DVが原因の離婚手続き
① 協議離婚(話し合いで解決)
- 配偶者と話し合いが可能なら、離婚協議書を作成
- 弁護士を通じて交渉することも可能
② 調停離婚(家庭裁判所の調停)
- 話し合いが難しい場合、家庭裁判所に調停を申し立てる
- 調停委員が間に入り、条件を調整
③ 裁判離婚(調停が不成立の場合)
- モラハラ・DVの証拠を提出し、裁判で離婚を争う
- 離婚の判決が確定すれば、法的に離婚成立
5. 離婚後の生活設計
離婚後の生活をスムーズに進めるために、経済的・精神的な準備が重要です。
① 財産分与・慰謝料請求
- DV・モラハラが原因なら慰謝料請求が可能
- 婚姻期間中の財産は公平に分配
② 養育費・親権の確保
- 子どもがいる場合は、養育費の取り決めを行う
- DV加害者には親権が認められないことが多い
③ 生活支援制度の活用
- シングルマザー・シングルファーザー支援を活用
- 児童扶養手当、生活保護などの制度を利用
まとめ
モラハラ・DVが原因で離婚を考える場合、まずは証拠を確保し、安全を確保することが最優先です。
適切な証拠を集めた上で、警察や専門機関に相談し、弁護士と連携しながら離婚手続きを進めることが重要です。
また、離婚後の生活設計も考え、経済的・精神的な準備を整えながら新しい生活へと前向きに進むことが大切です。